Sunday, December 24, 2006

横浜市歴史的建造物 新たに4件を認定

(横浜市記者発表資料より抜粋)
横浜市では、昭和63年度に「歴史を生かしたまちづくり要綱」を定め、平成17年度までに、73件(別紙参考資料参照)を横浜市の歴史的建造物として認定し、歴史的景観の保全を図ってきました。
平成18年度は、それぞれ開港以来の横浜の歴史を物語る西洋館等4件を認定し、計77件となりましたのでお知らせします。

1 旧バーナード邸[西洋館:中区本牧元町]
横浜開港後、貿易商として活躍したバーナード家の邸宅。E.V.バーナードによって、昭和12年に建てられました。設計はJ.J.スワガー。ハーフ・ティンバー・スタイル*を取り入れたイギリス中世風のしゃれた外観となっています。(個人住宅)*柱や梁(はり)などの骨組みを壁面に露出させた木造住宅様式

2 山手89-8番館[西洋館:中区]
震災復興時に横浜市が外国人用住宅として建てた市営住宅29棟のうちの1 棟です。切妻屋根をもつ平屋建の小規模な西洋館で、質素な外観ですが、関東大震災後の山手の典型的なスタイルのひとつと言えます。(個人住宅)

3 野毛山住宅亀甲積み擁壁(旧平沼専蔵別邸石積擁壁及び煉瓦塀)[土木産業遺構:西区老松町]
野毛山の一画にあるこの場所が、明治期に生糸、米穀物商で成功した横浜商人の平沼専蔵の邸宅地であったことを物語る貴重な物証です。石積方法は、亀甲積といわれ、原石の表面を六角形に加工し、亀の甲羅のような形に積み上げています。高い施工精度と構造的な特徴も含めると、横浜屈指の芸術的な擁壁と言えます。

4 二代目横浜駅基礎等遺構(第二代横浜駅駅舎基礎遺構および横浜共同電燈会社裏高島発電所遺構)[土木産業遺構:西区高島2丁目]
平成15年6月、マンション建設中発見された遺構です。大正4(1915)年に竣工した二代目横浜駅(1915-1928)の赤レンガ積みの基礎部分と、わが国最初の発電・配電事業者である横浜共同電燈株式会社の発電所「第二海水引入口」の水槽部分と導管部分の交差する部分が残されています。
現在、建設中のマンション外構に一部が保全され公開される予定です。